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2021年04月28日
先生紹介リレー_2
エレン先生と出会ってから、5年になります。
エレン先生の奥さんは日本人で、気がきく、賢くてしっかりした女性です。
2人の間には、幼稚園に通う息子さんと、先日2歳になったばかりの娘さんがいます。
奥さんとは日本語で、子供とは英語で会話します。
日本語ペラペラです。静岡新聞の経済欄も読めます。
また、英語、日本語の他に、中国語も話せるトリリンガルです。
パパとしての顔は、家族を連れてハイキング、海水浴に川遊び…と、かなりアクティブ!
一方、躾け(しつけ)にはストイックです。
前提として、日本とアメリカ(エレン先生はアメリカ人)の教育に対する捉え方が大きく違います。
日本は、「教育は学校で」
アメリカは、「教育は家庭で」
ですから子供のしつけは厳しいです。
先日、奥さんの御両親と同居しているエレン先生が、こんな事を言っていました。
「僕が息子に朝ご飯を食べさせていたら、息子が食べたくないとぐずりだしたんだ。
でも、絶対に全部食べさせようと必死でいたら・・・
義理のお母さんが急に来て・・・
『アイスクリームをあげるから、全部食べようね』って言うんだ。」
「アイスは食後だろー!!」って 笑
「何かにつけて孫を甘やかすのは、教育に良くない!」
( ↑↑↑ 全部英語です 笑)
と憤慨していました 笑
子供をストイックに躾ける姿を、エレン先生の奥さんが
「旦那は、ドッグトレーナーで・・・」
と言っていましたが、私はまさにぴったりの表現だと思いました。
エレン先生は家庭だけでなく、教室でも同じです。
相手が3歳児だろうが、ダメなものは絶対にダメと言います。
ABCの日本人の先生たちはとっても優しいので、可愛い子どもたちのわがままを許してしまいます。
でも、すかさずエレン先生からご指摘を受けます 笑
「No is No!(ダメなものはダメ)」
はい。。。
仰る通りですよね。。。
そんなエレン先生とは、指導法を共有するのに悩んだ時期もありました。
大概、こんなやりとりから始まります↓↓↓ 笑
私「このフォニックスのテキストを使用して、子どもたちにフォニックスを教えてね。」
エレン先生「No.」
私「へっ!?なんで??」
そんなこんなで、教室の方針や指導法が伝わらず悩んでいたとき
オーストラリアの幼稚園~小学校を視察する機会があり
そこで大きな衝撃を受けました。
園内では子どもたちの一人一人が、周りの子供達と全く別のことをしているのです。
日本の教育方法は、みんなで協力して一つのことをする。
いわゆる「和」を重視した教育方法です。
しかし、アメリカやオーストラリアなどの海外では「個」を重視した教育方法が当たり前。
現地の幼稚園の先生が、
「日本の幼稚園の先生は、発表会や運動会などたくさんあって大変ですね。
うちの園では、まとまって何かをするなんて無理ですよ~。」
と話してくれました。
大手英会話スクールに勤める外国人に多い不満は
「個人の意見が尊重されない」です。
上層部からの『全てマニュアル通り』、『テキスト通り授業を進める事』を強要される
外国人が育った背景を考えると、「個」の意見やアイデアが尊重されないのは、きついと想像がつきます
子供達は学習歴も違えば、能力も性格も吸収力も違う。
子育てもマニュアル通りにいかないのに~。生徒をマニュアル通りになんて無理 笑
私は・・・
「お~!それいいアイデアだね!」と全面的に受け入れます 笑
そして、大枠の教室の方針を理解してもらったうえで
各クラスレベルに応じたアクティビティの作成は担当の先生に任せることにしています。
先生によってクラスのカラーが違うこと。
先生の意見が尊重されて生き生き働けること。
全てマニュアル通りでないところが、ABCの素晴らしい点だと思っています。
最後に
今朝、エレン先生からメールが届きました。
その内容は、英語絵本『ヘンゼルとグレーテル』を、教室の生徒で劇ができるようにセリフの英語を易しく書き換えたシナリオでした。
この「ヘンゼルとグレーテル」の英語絵本
元々は72歳になる私の母の家にあったお気に入りの絵本でした。
高齢で目が見にくくなってしまったので、母が手放したそれを、絵本が好きなエレン先生の教室にある本棚に並べておいたのです。
せっかくなので、エレン先生が書いたシナリオの文字を拡大し、母に渡しました。
体がしんどくて、自分の誕生日も、母の日も何も嬉しくなかったけれど
これが最高のプレゼントだと喜んでくれました。
一人暮らしで、物欲もない、自由に動けない母にとっては、家でゆっくりシナリオを見ながら英語の勉強を出来ることが、とても幸せな時間なのです。
頼んだわけでも、報酬が発生する訳でもないのに
レッスンの始まる前に、早く教室に来ては、そんな作業を進めてくれていたエレン先生に、とても感謝しています。